自己破産すると自動車の任意保険は解約されるの?再度加入はできる?

自己破産手続きで財産を換価処分する際に、保険も一緒に解約されることがあります。
では、自動車の任意保険も解約されるのでしょうか?

原則として、自己破産しても自動車の任意保険は解約されません。
そもそも自己破産時に保険を解約する理由は、解約返戻金を受け取るためです。
この解約返戻金が、債権者への配当や裁判所への予納金になります。
解約返戻金も20万円を超えない場合は、財産価値がないため、解約されることはありません。
しかし自動車の任意保険は掛け捨てと呼ばれ、解約しても、払い戻しはありません。
そのため任意保険を解約したところで、自己破産においての価値はゼロです。

自動車の任意保険は、財産価値がゼロなのに解除される場合があります。
それは車自体を没収された場合です。
破産管財人は時価20万円以上の車であれば、没収してしまいます。
車が手元にない状態で、保険を契約していると、逆にお金がかかってしまいます。
そのため残しているとマイナスになるので、車を没収した時に任意保険も一緒に解約します。
逆に言えば時価20万円以下の車であれば、車も保険も今まで通り手元に残ります。

自己破産で解約した自動車の任意保険に、再加入することはできるのか?
掛け捨ての保険の場合は、再加入は可能ですが、保険会社によって少し異なります。
保険会社によっては、任意保険の満期日に解約をして、再加入しないと等級を引き継げない事があります。
この等級を引き継ぐことができれば、保険料が安くなるので、特に自己破産者には必要なものです。
自己破産と解約、再加入を同時に行う事は、ほぼ不可能です。
しかしこの問題は、中断証明書をもらう事で解決できます。
中断証明書をもらえば、10年後まではいつでも、保険会社が異なる場合も等級を引き継ぐ事が出来ます。

原則、車自体を没収されない限り、自己破産しても自動車の任意保険は解約されることはありません。
解約された場合は、すぐ中断証明書を取得しておけば、異なる保険会社にも再加入をすることが出来ます。

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