妻名義の車でも自己破産したら没収されるの?急な名義変更はNG

自己破産をすると、債務者の財産は没収されてしまいます。
その際、債務者の妻名義の車はどうなるのでしょうか?

基本的に夫が自己破産しても、妻名義の車は没収されません。
自己破産では、自分の財産のみであるため、妻や他の家族名義の車などの財産は関係がありません。
しかし、事情によっては没収されてしまうこともあります。
それは、妻や他の家族の名義でも購入者が債務者の夫の場合です。
名義は妻や他の家族でも、購入者は本人であるため、債務者本人の財産にとなり、調査の対象になります。
また、債務者本人の財産とみなされても、査定の結果が20万円以下であれば、残すことはできます。

妻名義の車でも債務者の夫の財産とみられ、さらにローンが残っている場合は少し異なります。
ローンが残っている場合は、裁判所ではなく、ローン会社に没収されます。
しかし、ローン会社に没収された車は、事情によっては返してもらう事が可能です。
それは、妻や他の家族などの第三者が一括でローンを返済した場合です。
これは、法的に認められています。
ただ、この場合は妻と債務者である夫の両方のお金が使われているため、夫の財産として扱われる恐れがあります。
そうなってしまうとせっかく車を返還できでも、査定額が20万円以下でなければいけません。

急に名義変更を行う際には、注意点があります。
急な名義変更は、違法行為になってしまう恐れがあります。
そもそも、名義変更においては、贈与や売買などといった原因があれば原則、名義変更は出来ます。
ただ、急な名義変更では免責不許可事由に該当してしまいます。
審査の後、この行為が虚偽であったとされた場合、財産の隠蔽や不当に価値の減少をさせる行為として、免責不許可になります。
また、免責不許可だけではなく、詐欺破産罪にあたり、懲役または罰金が科せられてしまう可能性があります。

このように原則として債務者以外の財産は関係ないので、夫が債務者でも妻名義の車は没収されません。
また名義変更が必要な際に、違法にならないように注意しましょう。
あらかじめ専門の弁護士や行政書士に相談してみても良いかもしれません。

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