自己破産を行うと、官報と呼ばれる媒体にそれらの事実がすべて記載されます。
できれば身内や友人に自己破産したことを知られたくないと考えている人にとっては心中穏やかではないでしょう。
ここでは官報とは何なのか?また身内にバレてしまうリスクについてご説明します。
官報とは政府や省庁のあらゆる決定事項、および会社法による決定事項が記載された新聞のような媒体のことです。
これは行政機関の休日以外ほぼ毎日発行されています。
この官報には破産者が手続きを行った裁判所、その日時、実名と住所がすべて記載されています。
これだけを聞くと身内に筒抜けのような気がしてしまいますが、過剰に心配する必要はありません。
というのも、日常的に官報を読む一般人というのは決して多くはないからです。
普段から官報を読んでいるのは、情報機関および市や区役所の税担当者等の限られた人物のみです。
つまり官報とはそもそも何らかの目的を持って読まれるものですから、それがたまたま身内の目に入るという事態は考えにくいでしょう。
また官報は紙媒体のみならず、インターネット上でも閲覧することが可能です。
そうすると実名を検索されたらバレるのではないかと思いがちですが、これに関しても過剰な心配は無用です。
インターネット上の官報はPDFなどのデータに置き換えられて保存されており、ただ検索するだけではヒットしません。
また30日分までしか遡って閲覧できないため、一か月以上前に自己破産をしているのであればそもそもインターネット上にデータが存在していないことになります。
以上のことから、もし自身が自己破産した事実を誰かに知られるとするならば、破産者個人に狙いを定めて労力を惜しまず調べ上げる必要があります。
よほどのことがない限りは、そのような心配は必要ないといえるでしょう。
どのような媒体であれ、個人情報を載せられるというのは不安なものです。
とはいえ上で述べたように、万が一のことが起こらない限りは身内に自己破産の事実が知れ渡ることはないでしょう。